情報確認日:2026年10月15日
公正証書遺言には通常2人の証人が立ち会いますが、推定相続人や遺贈を受ける人、その配偶者・直系血族などは証人になれません。子が親に付き添えることと、証人を務められることは別です。候補者の関係を予約前に公証役場へ伝え、適任者がいなければ紹介と費用を相談してください。
証人は、遺言の作成手続きを確認する立場
民法969条は証人2人以上の立会いを定めています。日本公証人連合会は、公証実務では証人2人を手配し、遺言者の真意と適式な手続きを確認すると説明しています。
家族が「本人の希望をよく知っている」ことだけで証人になれるわけではありません。また、証人2人がいれば親本人の意思確認を省ける、家族が代わりに内容を決められるという制度でもありません。
親が相談を希望している場合は、親自身の希望、財産を渡したい相手、通院・外出の状況を公証人へ伝えます。家族の都合と本人の意向が違う場合は、そのまま違いを説明してください。
家族の続柄と、財産を受け取る立場を確認する
民法974条が定める、証人・立会人になれない人は次のとおりです。
| なれない人 | 確認のポイント |
|---|---|
| 未成年者 | 18歳未満の人 |
| 推定相続人 | 現在相続が始まったとすれば相続人になる立場 |
| 受遺者 | 遺言で財産を受け取る人 |
| 上の推定相続人・受遺者の配偶者、直系血族 | 配偶者、親・子・孫等の関係 |
| 公証人の配偶者、4親等内の親族、書記・使用人 | 公証人側の関係も対象 |
例えば、親の相続人となる子は証人になれず、その子の配偶者も対象になります。孫も、推定相続人である子の直系血族に当たる場合があります。「遺言で自分には何も残さないから証人になれる」とは判断しないでください。
反対に、親族という呼び方だけで全員が一律に禁止されるわけでもありません。家族関係と財産を受け取る人を示し、具体的な候補者の資格を公証役場へ確認します。
自分で手配するなら、日程を押さえる前に資料を送る
友人などに依頼する場合も、本人の了承を得たうえで、氏名・住所・生年月日と、遺言者・受取人との関係を確認します。公証役場には、候補者が2人いることと、その確認資料を伝えます。
日本公証人連合会の必要資料案内は、証人の住所・氏名・生年月日が分かる資料として、運転免許証のコピー等を挙げています。原本を当日持参するか、いつまでに写しを送るかは、作成する役場の案内に従います。
証人は内容を確認する立場なので、「名前だけ貸してもらう」「当日は家族が代筆する」という依頼にはしません。作成予定日時、場所、所要時間、内容を知ることになる点を説明し、本人が参加できるかを確かめます。
頼める人がいない場合は、公証役場に紹介を相談する
適当な証人がいない場合、公証役場で紹介できると連合会は案内しています。証人が見つからないことだけで、公正証書遺言を作れないと諦める必要はありません。
予約時に、2人とも必要なのか1人だけ不足するのか、作成場所は役場か自宅・病院等かを伝えます。紹介できる日、費用、支払先と支払方法を確認してから、親と家族の予定を調整してください。
作成費用の見積もりでは、公証人の手数料、証人の手配に伴う費用、戸籍等の取得、出張する場合の費用を分けて聞きます。「紹介される証人は全国一律で無料」「1人につき必ず同じ金額」とは考えず、依頼先の見積もりで確認します。
家族の付き添いと、作成時の同席は別に相談する
送迎や資料整理を手伝う家族でも、本人の意思確認の場にそのまま同席できるとは限りません。誰がどの場面で付き添うのか、聴こえ方や話し方に配慮が必要かを、事前に公証人へ伝えてください。
作成予定が変わったら、役場と証人の両方へ早めに連絡します。当日候補者が来られなくなった場合も、別の家族を自己判断で代役にせず、資格確認と日程の再調整を依頼します。
作成後は、受け取る書面や電子データの種類、保管先、費用の明細を確認します。証人を手配したことだけで完成ではなく、親本人の意思に沿った内容の作成手続きまで終えたかを確かめます。
参照資料
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執筆・検証:カネさん(政経プラスチャンネル運営)+ ChatGPT
