情報確認日:2026年10月13日
親の山林を相続した場合、その土地が地域森林計画の対象森林なら、所有者になった日から90日以内に、土地のある市区町村へ届出が必要です。面積が小さくても対象になります。
これは相続登記とは別の手続きです。固定資産税の通知に山林が載っていた人は、地番を控え、市区町村の林務担当に対象かどうかを確認してください。
登記の地目だけで届出の要否は決まらない
対象は、都道府県が定める地域森林計画に含まれる森林です。林野庁は、登記上の地目にかかわらず、現況が森林なら対象になる可能性が高いと案内しています。林野庁・森林の土地所有者届
税の通知や登記事項証明書の「山林」という文字だけで判断せず、所在地と地番を林務担当へ伝えます。反対に、地目が山林ではないから届出不要とも限りません。
林野庁の案内では、売買や相続等で新たに森林の土地を取得した個人・法人が対象です。国土利用計画法による土地売買契約の届出をしている場合の除外はありますが、相続した人はまず森林の届出を確認しましょう。
遺産分割が90日以内に終わらない場合も届出する
相続が始まってから90日以内に分け方が決まらない場合は、法定相続人の共有として届けます。その後、遺産分割で取得者や持分が変わった場合は、分割後の届出も必要になります。林野庁・相続時の留意点
親が亡くなって90日以内に分割が決まり、その期限内に新しい所有者として届けられる場合は、その届出で足りると案内されています。
「誰の山になるか決まってから」と待つと期限を過ぎることがあります。家族は死亡日、話合いの状況、相続人の範囲を窓口へ伝え、共有の届出を共同でするか各人でするかも確認してください。
2026年4月以降は、新しい届出様式を使う
2026年4月から届出書の記載事項が追加され、新たな所有者の国籍等も記入する様式になっています。国外に住む人は国内の連絡先の記載も必要です。以前にダウンロードした用紙を使うより、提出先の最新様式を入手しましょう。
| 用意する資料 | 確認する内容 |
|---|---|
| 森林の土地所有者届出書 | 氏名、取得日、取得原因、所在地等 |
| 登記事項証明書等 | 取得したことが分かる資料 |
| 位置を示す図面 | 対象の森林がどこにあるか |
| 相続・分割の資料 | 相続人や取得者、持分の確認 |
必要な添付は、相続や登記の進み具合で変わります。林野庁は登記事項証明書等の写しや位置図を案内していますが、戸籍や協議書をどこまで添えるかは市区町村へ確かめてください。
届出の控えは、山林の地番ごとにまとめます。複数の市町村に山がある場合は、提出先もそれぞれ確認します。
登記・税・伐採の手続きは、それぞれ目的が違う
| 手続き | 主な目的・窓口 |
|---|---|
| 森林の土地所有者届 | 森林所有者を把握する/市区町村 |
| 相続登記 | 登記名義を相続人へ変更する/法務局 |
| 固定資産税の相続関係の届出 | 納税通知等の扱い/市区町村税担当 |
| 伐採・造林の届出等 | 木を伐る計画などを届ける/市区町村等 |
森林の所有者届を出しても、登記名義は自動的に変わりません。相続登記は、取得を知った日から原則3年以内という別の義務があります。
木を伐って片付けたい場合も、所有者届だけで始められると考えないでください。林野庁は、対象森林の伐採・造林について、原則として伐採開始の90日前から30日前までの届出等を案内しています。保安林など別の規制がある場合もあるため、契約前に林務担当へ確認します。伐採・造林の届出
場所が分からない山は、書類から相談を始める
相続した人が現地の場所や境界を把握していなくても、調査が終わるまで相談を待つ必要はありません。税の明細、登記資料、地図、親が保管していた森林組合等の書類を持って、林務担当へ相談してください。
山へ入るときは、道や隣地との区切りが不明なまま進まず、安全と立入りの方法を確認します。管理や手放す方法を考える際も、届出と登記の期限を先に管理し、伐採・売却の契約は条件が分かってから進めましょう。
参照資料(2026年10月13日確認):林野庁・所有者届、相続時の届出、伐採・造林。
