本文へ移動

空き家の管理を業者に頼む手順|点検・鍵・報告・災害対応と解約条件

空き家の管理を業者に頼む手順|点検・鍵・報告・災害対応と解約条件 実家じまい・空き家

遠方の実家を空き家として残す場合は、管理業者と訪問回数、点検する場所、異常時の連絡先、追加作業の承認方法を決めてください。契約後は初回の点検報告を受け取り、依頼した作業が行われたかを確認します。ここまで済ませて、管理が始まったことを確かめます。

この記事は、親の施設入所や相続によって実家が空き家になり、自分では定期的に通えない家族向けです。国土交通省の資料を参考に、見積もりから管理開始までの進め方を整理しました。質問例や家族内の記録方法は、依頼の行き違いを減らすための編集部の提案です。

先に用意するもの

  • 所在地、建物の所有者、依頼する家族の氏名と連絡先
  • 建物・庭・物置の写真、間取り、把握している雨漏りや破損
  • 鍵の種類と本数、電気・水道の契約状況
  • 家に残す物の一覧、立ち入ってほしくない場所
  • 毎月の予算、売却・解体などを判断する予定時期

所有者である親の代わりに子が契約する場合や、相続人が複数いる場合は、誰が管理を依頼する権限を持つかを先に確認してください。業者への連絡担当と、追加費用を承認する人が別なら、それぞれの役割を業者へ伝えます。

依頼から初回確認までの6段階

1. 家の現状と管理期間を整理する

業者と下見をするときは、すでにある傷みを写真に残し、共有してください。雨漏りの跡、傾いた塀、伸びた庭木などを管理開始前に記録すると、その後の変化を比べられます。国土交通省は、契約前に使う現況確認表の例を公開しています。

家族で、売却などの方針を見直す月を決めてください。その月に、管理費の支払いを続けるか、売却や解体を進めるかを話し合います。それぞれの決定を記録しましょう。

開始前の状態と、管理の見直し月を家族で共有できれば次へ進みます。

2. 同じ作業条件で見積もりを取る

外から巡回する場合と、鍵を預けて屋内も管理してもらう場合では、点検範囲が異なります。室内の雨漏りや換気も確認してもらいたい場合は、屋内の作業を依頼内容に含めてください。

見積もりを依頼するときは、「外壁と屋根を地上から見る」「室内の雨染みを撮影する」「窓を開けて換気する」のように、作業ごとに条件をそろえてください。通水を頼む場合は、水道を使える状態にする担当と、水道料金を払う人も決めます。

  • 標準料金に含む場所と作業、訪問回数
  • 草刈り・剪定・郵便物の転送などの別料金
  • 室内に入れない日や悪天候の日の扱い
  • 作業を再委託する場合の担当者と責任の窓口

国土交通省の空き家管理受託のガイドラインも、空き家の状態や所有者の要望に応じて作業内容を定める考え方を示しています。見積書が「空き家管理一式」となっている場合も、頼みたい作業が含まれるかを、業者に一つずつ確かめてください。

標準作業と別料金の作業が見積書で分かれたら、鍵の条件を確認します。

3. 鍵と家財の扱いを決める

鍵を渡すときは、種類・本数・受渡日を控え、業者から受領の記録をもらってください。合鍵を作る場合の承認、保管方法、紛失時の連絡先、契約終了時の返却方法も、書面に残します。

現金、通帳、印鑑、権利関係の書類など、管理に必要のない物は先に回収してください。大型家具を残す場合は、業者が動かせる物と、動かしてはいけない物を写真で指定します。家財の処分も頼む場合は、管理契約とは別に、その依頼内容を決めてください。

鍵の本数と、残す物の扱いが記録に残れば受渡しの準備ができます。

4. 報告・災害対応・追加費用を決める

業者に報告書の見本を見せてもらい、作業日、点検箇所、写真、異常の有無が載るかを確認してください。「異常なし」の場合も、点検した範囲を記載してもらいます。毎回同じ場所を撮ってもらうと、変化を追いやすくなります。

台風や地震の後の臨時訪問は、月額料金に含まれるか、別料金かを尋ねてください。連絡の順序、訪問できるかを判断する条件、追加料金も決めます。現場の安全を確保したうえで、何を報告してもらうかを業者と話し合ってください。危険が残るうちの立入りは求めません。

窓口には、次のように尋ねると具体的になります。

「屋内と屋外で、毎回確認する場所を示してください。雨漏りや不法投棄を見つけたときは誰に連絡し、修理や撤去は私たちの承認後に発注しますか。災害後の点検は別料金ですか。報告書は作業後いつ届きますか」

応急措置を事前に承認する場合は、対象の作業と金額の上限を家族で決めてください。追加作業を判断できる人を連絡先にし、その人が不在の場合の連絡先も指定します。

報告方法、異常時の連絡先、追加作業の承認条件が決まれば契約に反映します。

5. 契約期間と解約条件を確認する

見積書で、初回調査費、交通費、追加作業、更新時の費用も確認してください。予定している管理期間に払う総額を比べます。料金は地域や作業範囲で異なるため、同じ作業条件の見積もりをそろえましょう。

売却が決まった場合の解約日、何日前までに連絡するか、月途中の料金の精算方法を、業者に尋ねてください。自動更新の有無と、鍵・写真・残った郵便物の引渡し方法も、契約書で確認します。

国土交通省の管理委託契約書の例を使い、実際に結ぶ契約の条件を比較してください。個別の契約書を読み、口頭で追加した約束も書面へ反映してもらいます。

契約期間、総額、解約予告、鍵の返却条件を確認してから契約します。

6. 初回報告と請求を照合する

管理が始まったかは、初回の訪問報告で確認してください。訪問日、報告書の写真、契約した点検項目を照合します。入れなかった部屋や未実施の作業があれば、理由と次回の対応を業者に尋ねてください。申し込みの受付後も、この確認まで進めます。

請求額が見積もりと違う場合は、追加作業を承認した記録と照合してください。契約書、鍵の受領控え、毎回の報告書、追加発注の合意、請求書をまとめて保管します。

初回の実施内容と請求が契約に合い、未実施事項の対応が決まれば管理開始の確認は完了です。

管理を頼んでも別の判断が必要な場合

倒壊の危険がある建物、大きな雨漏り、隣地へ越境した枝などは、定期巡回に加えて、補修や専門家の調査を検討します。こうした対応が必要と分かったら、家族で判断する担当者と回答期限を決めてください。

売却や解体の予定が変わったときも業者へ連絡し、管理範囲と終了日を調整します。管理を続ける場合は、次の見直し月を家族の予定に入れてください。

関連する手続きを進める

確認した一次資料

確認日:2026年10月5日。国土交通省「不動産業による空き家対策推進プログラム」掲載の空き家管理受託ガイドライン、現況確認表、管理委託契約書の例を参照しました。

ほかの記事を探す
ホームで目的から探す →
タイトルとURLをコピーしました