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親の家が空き家になるときの手続き|名義・管理・売却の確認表

Featured image 186 365378cd146e7de78788f782764015fa.png 実家じまい・空き家

親の家に住む人がいなくなったら、最初の帰省では「誰が決めるか」「安全に管理できるか」「次にいつ確認するか」を決めます。売却や解体まで、その日に終わらせる必要はありません。

親の入所後と、亡くなった後の両方に使える6段階の手順を紹介します。「ここまでできたら次へ」を目安に進め、未確認のことはメモに残してください。相続放棄を検討中の人は、家財の売却や解体を進める前に相談しましょう。

最初に用意するもの:鍵、連絡が取れる家族の一覧、登記や税金・保険の資料、スマートフォン、記録用のメモ。資料がそろっていなくても、何が見つからないかを記録するところから始められます。

実家じまいは。この順で進める。片付け・契約の前に名義と家族の意思を確認
図解:片付け・契約の前に名義と家族の意思を確認。画像を拡大して読む
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  1. 所有者と決定者:親が存命か、相続後か。誰が手続きできるか確認
  2. 安全と資料を確保:雨漏り・施錠を点検し、権利証や契約書を残す
  3. 費用と制度を比較:売却・賃貸・解体の見積もりと補助・税の条件を確認
  4. 合意して実行:管理担当・支払う人・期限を記録してから契約へ

相続放棄を検討中なら、家財売却や解体の前に相談します。

ステップ1|所有者と判断する人を確かめる

準備するもの:土地・建物の登記事項証明書、固定資産税の納税通知書、遺言書があればその保管情報。

  1. 親が存命か、亡くなった後かを書きます。土地と建物の名義は、別々に確認します。
  2. 存命なら、家の使い方と、家族に任せてよい範囲を本人へ聞きます。亡くなった後なら、遺言書と相続人、相続放棄を検討する人の有無を確認します。
  3. 「連絡する担当」と「処分・契約を判断できる人」を分けて書きます。兄弟姉妹の分担だけでは、売却や家財処分の権限は決まりません。

以下は、親が登記名義人である家を基本にしています。祖父母名義や共有名義などの場合は、登記資料を持って、誰が手続きできるかを確認してください。

同じ空き家でも、親が施設などで暮らしている場合と、亡くなった後では手続できる人が違います。

状況 家の所有者 家族が最初に確認すること
親が存命で判断能力がある 登記名義人である親 親の希望、登記名義、委任する手続の範囲
親が存命で判断能力に不安がある 登記名義人である親 本人の意思確認ができるか、成年後見制度などが必要か
親が亡くなった後 相続の対象になる 遺言書、相続人、相続放棄の意向、遺産分割、相続登記

売却、賃貸、解体の契約をする前に、所有者と、手続きを任されている人を確認してください。子どもが固定資産税や修繕費を支払っていても、それだけで所有者にはなりません。「長男だから」「近くに住んでいるから」という理由だけで契約を結ぶこともできません。

登記事項証明書、固定資産税の納税通知書、権利証または登記識別情報通知を探し、土地と建物の名義をそれぞれ確かめてください。土地は親名義でも、建物は祖父母名義のままというケースがあります。増築部分や古い建物が未登記の場合もあります。

親が存命の場合:本人の希望を確認する

親が施設に入った後も、自宅の所有者はそのままです。売る、貸す、取り壊す、担保に入れるといった判断は、原則として所有者本人が行います。施設入所によって、所有権が子どもへ移るわけではありません。

本人が内容を理解して判断できるうちに、家族は次の希望や費用の負担を聞いてください。

  • 自宅へ戻る可能性があるか
  • 売却、賃貸、維持、解体のどれを希望するか
  • 家財のうち残したい物、譲りたい物、処分してよい物
  • 通帳、印鑑、権利証、保険証券、契約書類の保管場所
  • 管理を家族へ頼む場合、誰にどこまで任せるか
  • 修繕費、固定資産税、管理費をどの資金から支払うか

国土交通省は、家や土地の情報と将来の希望を書き残せる「住まいのエンディングノート」を公開しています。家族の話合いを記録するために使えます。遺言書や正式な契約書の代わりにはなりません。

亡くなった後の場合:相続人と相続放棄の意向を確認する

親が亡くなった後は、遺言書の有無と、誰が相続人になるかを確認してください。戸籍を集め、相続財産を調べます。借金や未払金がある場合は、預金や不動産とあわせて債務も調査しましょう。

相続放棄を検討している人がいるときは、家財の売却、預金の使用、建物の解体を自己判断で進めないでください。相続財産を処分したと評価されると、相続放棄へ影響するおそれがあります。

家を誰が取得するか決まるまでも、鍵の管理と点検の担当を相続人間で決めてください。立替費用を記録する人も決め、行った作業と支出を残しましょう。

裁判所の相続放棄の案内では、原則として自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に申述する必要があります。期限が近い、財産や債務が不明、処分してよいか分からない場合は、片付けを予約する前に法律相談をしてください。

判断能力に不安がある場合:後見人選任と処分許可を分ける

認知症などで親が契約内容を理解することが難しい場合は、売却を進める前に相談してください。家族が本人の名前を使って契約するのは避けましょう。裁判所は、判断能力が十分ではない人を法律的に支援する仕組みとして、後見・保佐・補助の成年後見制度を案内しています。

成年後見制度での売却は、本人の生活費や施設費のために処分が必要か、本人が戻る可能性があるか、売却条件はどうかなどを家庭裁判所が確認します。希望どおりの売却や、家族の後見人選任が保証される制度ではありません。判断能力に不安があるときは、売却だけを目的に急ぐ前に、地域包括支援センター、弁護士、司法書士などへ早めに相談してください。

本人が売却を理解して判断することが難しい場合は、家族の合意や代筆だけで売却契約を進めないでください。法定後見を使う場合も、後見人等の選任と、居住用不動産の処分許可は別の手続きです。

施設に入る前に住んでいた家も、居住用不動産に含まれる場合があります。売却、賃貸借の締結・解除、取り壊し等を進める前に確認してください。保佐人・補助人が代理する場合は、不動産を処分する代理権も確かめましょう。

査定額、年金・介護費の収支、売却の必要性、本人が戻る可能性を整理し、契約・決済を進める前に裁判所と専門家へ相談してください。処分許可と必要資料、成年後見の費用に詳しくまとめています。

後見に関する追記の確認日:2026年10月1日。

根拠資料1/根拠資料2

迷った場合:名義と代理できる範囲を、法務局・司法書士・弁護士などへ確認してください。家族全員の了承だけで売却できると判断しないようにしましょう。家族間の連絡と記録には、担当と決定事項を分ける手順を使えます。

ここまでできたら次へ:土地と建物の名義、本人の希望または相続の状況、契約する前に確認が必要な点を1枚に書けた。まだ不明な項目は「未確認」として相談担当と期限を決めた。

ステップ2|安全と大切な資料を確保する

準備するもの:鍵、スマートフォン、書類を分けて置ける封筒や箱。

  1. まず外から、外壁・塀・屋根・窓を見ます。落下や倒壊の危険、ガス臭、漏電が疑われるときは、中へ入って自力で直そうとせず、関係する窓口や事業者へ連絡します。
  2. 安全に入れる範囲で、雨漏り、窓の施錠、郵便受け、庭木を撮影します。日付と場所が分かるように記録します。
  3. 通帳、印鑑、権利証・登記識別情報、保険証券、請求書、写真などは、すぐに捨てず保留します。見つけた場所も記録します。
  4. 今回触らない物・部屋を決めます。本人の了承や処分権限が未確認なら、家財の売却・処分を予約しません。

迷った場合:危険箇所の写真と所在地を、市区町村の空き家窓口などへ伝えてください。自力で直そうとせず、現地確認や修繕の相談先を聞きましょう。記録や安全確認のための帰省日程は、帰省2日で進める準備にまとめています。

ここまでできたら次へ:危険や急ぐ不具合を記録し、大切な資料と処分を保留する物を分けられた。帰る前に施錠を確かめ、残った問題の連絡先を決めた。

ステップ3|請求・保険・郵便を整理する

準備するもの:最近の請求書・契約書、保険証券、届いている郵便物。

  1. 電気・水道・ガス・通信・保険について、契約先と名義、請求先を書き出します。
  2. 清掃、通水、換気、防犯機器に必要な契約を確認します。使わない契約と、当面残す契約を分けます。
  3. 保険会社には、空き家になる日と管理方法を伝え、補償の条件を確認します。郵便は、親の転居と死亡後を分けて送付先変更を確認します。
  4. 変更・解約した日は、受付内容と精算方法まで記録します。

電気、水道、ガス、電話、インターネットは、家の管理に必要かを確認してから解約してください。すべて同じ日に止めると、点検や清掃、防犯などに支障が出ることがあります。使わない契約を長期間残すと費用が続くため、残すものと止めるものを決めましょう。

項目 確認する内容
電気 点検、換気、清掃、防犯機器に必要か。契約を残す場合の基本料金
水道 清掃や定期的な通水に使うか。凍結のおそれがある地域の止水方法
ガス 使用しないなら閉栓を検討し、機器の元栓も確認する
電話・インターネット 見守り機器や防犯カメラが回線を使っていないか
火災保険・地震保険 空き家になったことを保険会社へ伝え、補償継続の条件を確認する
郵便物 親が転居した場合は転居届を検討し、各差出人へ住所変更を連絡する

日本郵便の転居・転送サービスは、届出日から1年間、旧住所宛ての郵便物などを新住所へ無料で転送する仕組みです。登録に3~7営業日かかると案内されており、「転送不要」とされた郵便物などは対象外です。

親が亡くなった後の郵便は、届いた請求書や通知の差出人へ、死亡の連絡と送付先変更の手続きを確認してください。本人が転居した場合とは扱いが違うため、故人名義の転居届を当然に出せると考えないようにしましょう。

空き家になる日と今後の管理方法は、保険会社へ伝えてください。居住者がいなくなると、契約条件や建物の用途区分に影響する場合があります。保険料の支払いだけで補償されると判断せず、継続の条件を聞きましょう。

迷った場合:管理に必要な利用と費用を事業者へ聞いてから、残す契約と止める契約を決めてください。亡くなった親の契約は、電気・ガス・水道の名義変更と解約の手順も使えます。

ここまでできたら次へ:各契約に「残す・変更する・止める・確認待ち」の印を付け、連絡する人と予定日を決めた。保険と郵便の扱いも確認先が分かった。

ステップ4|次の点検と管理担当を決める

準備するもの:現地の写真、鍵の保管情報、契約の一覧、家族の連絡先。

  1. 次に点検する人と日を決めます。遠方の場合は、行ける家族や地域の管理事業者への相談を考えます。
  2. 平常時に確認する範囲と、災害後の連絡方法を分けます。全国共通の「月何回」で決めず、家の状態と地域の状況に合わせます。
  3. 連絡の窓口、費用を負担する人、修繕を頼む前に承認を取る人を書きます。立替は日付と内容、領収書を残します。

管理する人へ渡す四つの情報

  • 現地の状態:最後の訪問日と、雨漏り・窓・庭木など気になった箇所の写真。
  • 入れる範囲:鍵の受渡方法、立入りを頼む部屋、触らず残す家財。
  • 契約と支払い:電気・水道・保険等の契約先、請求先、当面の費用を負担する人。
  • 異常時の連絡:家族の窓口、連絡がつかない場合の扱い、修繕を頼む前の承認方法。

国土交通省は、遠方などで自分による管理が難しい場合に、空き家管理業者や修繕業者の利用を検討するよう案内しています。相談する人は、訪問回数に加えて、室内に入るか、写真報告、災害後の対応、別料金の作業を聞いてください。

空き家管理受託のガイドラインは、作業内容・回数・報告方法などを、契約へ具体的に定める考え方を示しています。点検の回数は、家の状態と地域の状況に合わせて相談してください。全国共通の回数を決めつけないようにしましょう。

この管理メモと帰省の進め方は段取りの提案です。管理を始めた日、支出、未対応の箇所を記録し、次に家の使い方を話し合う日も決めます。管理の追記確認日:2026年10月5日。

管理を頼むときは、家の管理の相談メモへ、次の例のように確認事項を書き加えてください。

最終確認日:__ 次の確認予定日:__
確認する場所:外周・郵便受け・室内(範囲は別紙)
鍵の受渡し:__ 家族の連絡窓口:__
修繕・別料金の作業は、内容と金額を連絡してから判断
報告方法:日付と場所の分かる写真・未対応箇所の一覧
点検箇所の一覧:建物の外と中

国土交通省の空き家管理チェックリストでは、換気、通水、敷地の清掃、庭木の剪定、屋根や外壁の点検などが挙げられています。

点検する人は、訪問日を決め、次の場所を写真で記録してください。

建物の外

  • 屋根材、雨どい、外壁、塀、擁壁のひび割れや落下
  • 窓、雨戸、玄関、勝手口の破損と施錠
  • 庭木や雑草が道路・隣地へはみ出していないか
  • 郵便受けに郵便物やチラシがたまっていないか
  • ごみの不法投棄、動物や害虫の侵入跡
  • 給湯器、室外機、物置などが転倒していないか

建物の中

  • 天井や壁の染み、床の湿気、カビ、異臭
  • 窓を開けて換気できるか
  • 流し、洗面、トイレなどの通水と排水
  • 漏電、漏水、ガス臭などの異常
  • 家財の転倒、腐敗、害虫被害
  • 防犯機器や火災警報器の電池切れ

台風、大雨、大雪、地震の後は、通常の点検日を待たずに状況を確認してください。遠方で通えないときは、自治体の空き家相談窓口に地域の管理事業者を尋ねてください。委託する場合は、訪問回数、点検範囲、写真報告、緊急時の連絡、草刈りや修繕の別料金を契約書で確認しましょう。

放置や解体の前に:住宅用地特例への影響を確認する

空き家を放置すると、倒壊、防犯、衛生、景観などの問題が生じます。2023年12月の改正空家法により、特定空家になる前の段階でも、適切な管理が行われていない家を市区町村が「管理不全空家」として指導・勧告できるようになりました。

管理不全空家または特定空家について市区町村の勧告を受けると、その敷地は固定資産税などの住宅用地特例の対象から外れます。小規模住宅用地では、固定資産税の課税標準が価格の6分の1になる特例があります。勧告後は、この軽減を受けられなくなる可能性があります。

実際の税額は、勧告の有無、土地の面積、都市計画税、負担調整措置などで変わります。「空き家を放置すると固定資産税が必ず6倍になる」とは判断できません。指導書や勧告書が届いたら、担当課と税務担当課へ、改善方法と税額への影響を確認してください。

解体を検討するときは、固定資産税、土地の売却予定、再建築の可否、補助金の条件を確認してから契約してください。建物を取り壊すと、翌年以降の住宅用地特例が使えなくなることがあります。解体費に加えて、その後の税負担も考えましょう。

迷った場合:写真と現在の不具合を管理事業者へ見せ、基本料金に含む作業、別料金の作業、災害後の対応を聞いてください。何を頼むかは、その説明を受けて決めましょう。

ここまでできたら次へ:鍵の保管先、管理担当、連絡の窓口、費用の扱い、次の点検日が管理メモに入った。委託する場合は、作業範囲と報告方法を確認した。

ステップ5|登記の期限と相談先を確認する

準備するもの:土地・建物の登記事項証明書、相続した不動産を知った時期のメモ、住所・氏名が変わった時期の情報。

  1. 相続後なら、どの不動産をいつ相続で取得したと知ったかを確認します。亡くなった日だけを見て期限を決めないでください。
  2. 名義人の住所・氏名が変わっている場合は、登記上の記録との違いを確認します。住民票の異動と不動産の変更登記は別です。
  3. 名義が古い、遺産分割が未了、期限が近い場合は、資料を持って法務局や司法書士へ相談する日を決めます。
相続登記:3年の期限と相続人申告登記

相続によって不動産を取得したことを知った人は、原則として、その不動産の所有権を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。2024年4月1日より前に相続した不動産で、まだ相続登記をしていない場合も義務化の対象です。

法務省は、2024年4月1日より前に相続で不動産を取得したことを知っていた場合の期限を、2027年3月31日と案内しています。過去の相続も、いつ取得を知ったか、まだ登記されていないかを確かめ、期限に間に合うよう準備してください。

遺産分割が期限までにまとまらないときは、相続人申告登記で、相続登記の申請義務を簡易に履行する方法があります。家を売却するための所有権移転登記は、別に必要です。遺産分割がまとまった後は、その結果に基づく登記も行う必要があります。

登記名義が何代も前の人のまま、相続人が多数いる、未登記建物があるといった場合は、早めに法務局や司法書士へ相談してください。

住所・氏名等の変更登記:2年の期限

2026年4月1日から、不動産の所有者は住所・氏名等が変わった日から2年以内に変更登記を申請する義務があります。それより前の変更が未登記の場合は、2028年3月31日までが期限です。相続登記とは別の義務なので、親の施設入所や相続後の所有者の転居でも、登記上の住所と実際の住所を確認します。

法務省・住所等変更登記の義務化、津地方法務局・過去の住所変更の期限で確認できます。

法務省の住所等変更登記Q&Aは、2026年9月30日時点の案内も公開しています。変更登記の義務と使える手続を、法務局へ確認してください。

迷った場合:売却に必要な登記と、今の申請義務を果たす手続きを、法務局などへそれぞれ聞いてください。相続人申告登記だけでは、売却に必要な登記を済ませたことにはなりません。

ここまでできたら次へ:相続登記と住所等変更登記の対象・期限を書けた。不明なら、確認する窓口と相談日を決め、必要な資料の一覧を作った。

ステップ6|家の使い方を比較して次の日を決める

準備するもの:ここまでの管理メモ、年間の支出、家族の希望、必要なら査定・見積もり。

  1. 売る・貸す・家族が住む・維持する・解体するうち、候補にする選択肢を残します。今は結論を保留する場合も、その理由を書きます。
  2. 初期費用と、結論が出るまでに続く税金・保険・管理費を分けます。見積もりでは、税や補助の条件も契約前に確認します。
  3. 誰が何を調べ、いつ家族で再確認するかを決めます。管理メモは、その日までの暫定計画として残します。

家の使い方は、名義、建物の状態、立地、維持費、相続人の意向をそろえて比較してください。思い入れや査定額だけで結論を出すのは避けましょう。

選択肢 先に確認すること
売却 売却できる名義か、境界・未登記部分、残置物、仲介手数料、譲渡所得税
賃貸 修繕費、賃料相場、管理委託、貸主責任、将来売却しにくくならないか
家族が住む 取得する人、持分、改修費、ほかの相続人との精算
維持する 年間の税金・保険・光熱費・管理費、点検担当、いつ再判断するか
解体する 解体費、家財処分、アスベスト調査、補助金、住宅用地特例への影響

査定を依頼した人は、売却方法、想定期間、必要な修繕、解体の要否、手取り額の見込みを比べてください。1社の価格だけで即決しないようにしましょう。境界や登記は土地家屋調査士・司法書士、契約上の争いは弁護士、譲渡所得は税務署・税理士へ確認してください。

相続した空き家を売る場合は、一定の要件を満たすと譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。対象の家屋と敷地等を相続・遺贈で取得した相続人が3人以上の場合は、最高2,000万円となるなど細かな条件があります。2026年10月5日に確認した国税庁の案内では、適用期限は2027年12月31日までです。売買契約後では戻せない条件があるため、売却前に確認してください。

土地を手放す別の方法:相続土地国庫帰属制度の条件と費用

相続土地国庫帰属制度は建物付きのまま利用できない

売ることも貸すことも難しい土地は、相続土地国庫帰属制度を利用できるか確認してください。相続または相続人への遺贈で取得した土地や共有持分を、法務大臣の承認を受けて国へ引き渡す手続きです。建物がある土地は申請できないため、空き家と土地をまとめて引き取ってもらう制度ではありません。

確認項目 制度上のポイント 家族が先にすること
申請できる人 相続または相続人への遺贈で土地の所有権・共有持分を取得した人。共有地は原則として共有者全員で共同申請する 登記事項証明書、土地を取得した経緯、共有者を確認する
申請できない代表例 建物がある、抵当権や賃借権などがある、他人の利用が予定されている、土壌汚染がある、境界や所有権の範囲に争いがある土地 解体の可否、登記された権利、利用状況、境界を確認する
審査手数料 土地1筆につき14,000円。申請を取り下げた場合や却下・不承認でも返還されない 筆数と登記を確認し、申請要件を満たす見込みを相談する
承認後の負担金 10年分の標準的な管理費用を基に算定する。20万円が基本だが、土地の種目・所在・面積によって高くなる場合がある 法務局で算定方法を確認し、負担金の通知を受領した翌日から30日以内に納付できる資金を準備する

国への引渡しには、建物の有無に加えて土地の状態も審査されます。地下の埋設物、一定の崖、隣地との紛争など、通常の管理・処分に過分な費用や労力がかかる土地は承認されない場合があります。解体だけで承認されるとは限りません。解体費、測量・境界確認、審査手数料、負担金を含めた総額を比べ、高額な工事や申請の前に、土地がある都道府県の法務局・地方法務局本局へ相談してください。

登記・相続・売却・税金で、相談する窓口が違う

  • 空き家の管理、活用、解体補助:家がある市区町村の空き家担当窓口
  • 登記名義、相続登記、相続人申告登記:管轄の法務局、司法書士
  • 遺産分割、相続放棄、親族間の争い:弁護士
  • 成年後見、居住用不動産の処分許可:家庭裁判所、弁護士、司法書士
  • 境界、未登記建物、建物表題登記:土地家屋調査士
  • 売却価格、賃貸、仲介契約:宅地建物取引業者
  • 譲渡所得、空き家の特別控除:税務署、税理士

「まだ売るか決めていない」という段階でも相談できます。名義と維持費が分かったら、家の使い方を比較し始めてください。建物が傷んでから選択肢を探すより、判断材料を集めやすくなります。

契約前に、実家の費用と補助制度の条件を調べる

契約前に費用と制度の条件をそろえておくと、補助の対象外になる工事や不要な支出を避けやすくなります。実家がある自治体へ、物件の所在地・名義・予定する作業を伝えて相談してください。

自治体制度の確認日:2026年10月1日。公表された期限内でも、予算到達で受付を終える場合があります。業者への契約・着工の前に現在の受付と必要な通知を確認してください。

家財整理の依頼範囲や追加費用をそろえるときは、遺品整理の見積もりを比べる6段階の手順へ進みます。

迷った場合:今は維持する場合も、次の家族会議までに調べる項目を決めてください。名義や費用などの情報が足りないまま、解体や売却を契約するのは避けましょう。税制や補助制度を使えるかは、個別に確認してください。

ここまでできたら次へ:次に調べる選択肢、調べる人、次の話合い日が決まった。契約する前に名義・権限・費用・税や補助の確認が必要な点も分かった。

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参考にした公的情報

本記事は2026年8月30日に作成し、2026年10月1日に制度案内・登記期限・図解を更新しました。空家法の関連資料は2026年9月3日の改正を反映した国土交通省の現行案内も参照し、一般的な確認事項を整理したものです。所有者、相続人、判断能力、登記、税金、補助制度、建物の状態によって必要な手続は異なります。実際に売却、賃貸、解体、相続放棄を進める前に、家がある市区町村と関係する専門家へご確認ください。

今回の管理追記で確認した資料

確認日:2026年10月5日。帰省の日程や家族内の分担は、資料を踏まえた段取りの提案です。

手順の再構成と追加資料の確認日:2026年10月5日。各段階の作業順と完了の目安は、このサイトによる段取りの提案です。

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