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祖父名義のままの実家・土地を相続登記する手順|数次相続の書類・協議書・免税措置

祖父名義のままの実家・土地を相続登記する手順|数次相続の書類・協議書・免税措置 相続・遺言・死後手続き

実家の土地や建物が祖父名義のまま残っている場合も、2024年4月1日に始まった相続登記の義務化の対象です。それより前に相続を知った不動産は、原則として2027年3月31日までに相続登記をする必要があります。祖父→父→子と相続が重なった「数次相続」では、祖父の相続人をさかのぼって確定し、全員(亡くなった人はその相続人)で遺産分割をまとめてから登記します。中間の相続人が登記をしないまま亡くなった場合の登記には、2027年3月31日まで登録免許税の免税措置があります。

情報確認日:2026年10月8日。登記の申請先は不動産所在地を管轄する法務局です。必要書類はケースで変わるため、法務局の手続案内(予約制)で確認してください。

手続きの前に用意するもの

  • 土地・建物の登記事項証明書(名義人と、共有かどうかを確認)
  • 固定資産税の課税明細書か名寄帳(祖父名義の不動産をもれなく探すため)
  • 祖父の出生から死亡までの戸籍、亡くなった父(中間の相続人)の出生から死亡までの戸籍
  • 現在の相続人全員の戸籍・住民票・連絡先
  • 祖父や父の遺言書の有無、過去の遺産分割の書類(あれば)

1. 祖父名義の不動産をすべて洗い出す

実家の建物だけでなく、敷地の一部、私道の持分、裏の畑や山林まで祖父名義のことがあります。固定資産税の課税明細書や、市区町村で取れる名寄帳(所有者ごとの不動産一覧)で、祖父名義の土地を確認します。2026年2月からは、法務局で「所有不動産記録証明書」を請求し、登記上の不動産を一覧で確かめることもできます。

固定資産税がかからない小さな土地は通知に載らないことがあるため、登記事項証明書の地番の周辺も確認しましょう。

ここまでの完了目安:祖父名義の不動産の一覧(所在・地番・地目・面積)ができた。

2. 戸籍をさかのぼり、祖父と父それぞれの相続人を確定する

数次相続では、相続人を2段階で確定します。

  1. 祖父の出生から死亡までの戸籍で、祖父の相続人(祖母、父、おじ・おばなど)を確定する
  2. 祖父の相続人のうち、すでに亡くなった人がいれば、その人の出生から死亡までの戸籍で、さらにその相続人を確定する

祖父の相続人だったおじ・おばが亡くなっていれば、そのいとこたちも話し合いの当事者になります。人数が多いときは、法定相続情報一覧図を作っておくと、登記や他の手続きで戸籍の束を何度も出さずに済みます。

ここまでの完了目安:祖父の相続と父の相続、それぞれの相続人がすべて分かった。

3. 誰が実家を取得するか、相続人全員で話し合う

祖父の遺産について、祖父の相続人(亡くなった人はその相続人が代わりに)全員で、誰が取得するかを決めます。疎遠な親族がいる場合は、経緯と不動産の現状、固定資産税の負担、相続登記の義務化を手紙で伝えると協力を得やすくなります。

「祖父〇〇名義の実家の土地が、相続登記されないまま残っていることが分かりました。法律が改正され、2027年3月までに登記が必要です。私が取得して管理・税金を引き継ぐ形で登記したいので、遺産分割協議書への署名と印鑑証明書のご協力をお願いできますか。費用はこちらで負担します」

連絡がつかない人や合意できない人がいる場合は、期限に間に合わせるために「相続人申告登記」で義務を果たしておく方法があります。

ここまでの完了目安:取得者が決まり、全員から協議書への協力の了承を得た(または相続人申告登記に切り替えた)。

4. 数次相続に合わせた遺産分割協議書を作る

協議書には、祖父の相続について話し合ったことと、亡くなった父などの分は「〇〇(父)の相続人として」誰が参加したかを書きます。署名と実印の押印をし、相続人全員の印鑑証明書を添えます。

途中の相続(父の相続)で取得する人が一人に決まる場合は、祖父から直接、最終的な取得者へ名義を移す登記ができることがあります。そうでない場合は、祖父→父、父→子と登記を2回に分けて申請します。どちらになるかは法務局の手続案内で確認してください。

ここまでの完了目安:全員の署名・実印のある協議書と、印鑑証明書がそろった。

5. 登記申請書を作り、免税措置を記載して法務局へ申請する

相続登記の登録免許税は、原則として固定資産税評価額の0.4%です。次の場合は、2027年3月31日までの申請で免税になります。

免税措置 対象 申請書の記載
相続人が登記しないまま死亡した場合 祖父→父のように、登記を受ける前に亡くなった人を名義人とする登記 免税の根拠条文(租税特別措置法第84条の2の3第1項)を記載
価額100万円以下の土地 評価額100万円以下の土地の相続登記 同法第84条の2の3第2項を記載

申請は窓口・郵送・オンラインで行えます。書類が多く複雑な場合は、司法書士への依頼も検討しましょう。

ここまでの完了目安:登記申請書と添付書類を提出し、受付の控えを受け取った。

6. 完了後に登記事項証明書で名義を確認する

登記が完了すると、新しい名義人に登記識別情報通知が交付されます。これは今後の売却などで必要になる大切な書類なので、通帳などとは別の場所に保管してください。

登記事項証明書を取り、すべての土地・建物で名義が変わったかを確認します。2026年4月からは住所や氏名が変わったときの変更登記も義務になったため、引っ越しの際は登記の住所も更新しましょう。

ここまでの完了目安:洗い出したすべての不動産で名義変更が完了し、登記識別情報を保管した。

戸籍を集めるときの費用と方法

書類 手数料(1通) 取れる場所
戸籍謄本(全部事項証明書) 450円 本籍地の市区町村。2024年3月からは、本人・配偶者・直系の親族の分なら最寄りの窓口でまとめて請求できる(広域交付)
除籍謄本・改製原戸籍 750円
登記事項証明書 窓口・郵送で600円(オンライン請求は割安) 全国の法務局

孫から見て祖父は直系の親族なので、祖父と父の戸籍は広域交付で請求できます。一方、おじ・おば、いとこの戸籍は広域交付の対象外のため、本籍地へ郵送で請求します。

遺産分割協議書の書き方のイメージ

数次相続の協議書では、誰がどの立場で参加しているかを明記します。次は書き方のイメージです。実際の文案は、法務局の記載例や司法書士の確認を受けてください。

「被相続人 〇〇(祖父、令和〇年〇月〇日死亡)の遺産について、同人の相続人である △△(叔母)、及び同人の相続人であった □□(父、令和〇年〇月〇日死亡)の相続人である ◇◇(母)、××(私)は協議し、次のとおり遺産を分割する。次の不動産は××が取得する。(不動産の表示)」

よくある質問

期限までに間に合わないと、すぐに過料がかかりますか?

正当な理由なく義務を怠った場合に10万円以下の過料の対象になります。相続人が多く話し合いに時間がかかる場合は、相続人申告登記を先に済ませれば義務を果たしたことになります。

実家を売るつもりです。それでも登記が必要ですか?

必要です。売却するには、売主である相続人の名義になっていなければなりません。売却の予定があるなら、なおさら早めに進めましょう。

面識のない、いとこにも連絡しなければなりませんか?

祖父の相続人の地位を引き継いでいれば、話し合いの当事者です。突然の連絡に警戒されることもあるため、経緯・不動産の現状・お願いしたいことを手紙で丁寧に伝えましょう。司法書士に連絡を任せる方法もあります。

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