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相続税がかかるか確認する方法|基礎控除・申告期限・財産一覧

Featured image 236 b3bd18f0a4019011a7ffc203830f7967.png 相続・遺言・死後手続き

相続税は、財産を数える、評価する、申告が必要か判断する、提出・納税を確認する順に進めます。特例で税額がゼロになる場合も、申告が必要なことがあります。

特例を使う前の課税価格が基礎控除以下なら、通常は相続税の申告・納税が不要です。まず、財産と債務を一覧にし、評価額を基礎控除と比べましょう。土地、非上場株式、国外財産、生前贈与、未分割の財産がある場合や、特例を使う場合は、資料をそろえて税務署・税理士へ確認してください。

用意するもの:死亡日、相続を知った日、相続人が分かる戸籍、財産・債務・贈与の資料。

期限の確認:相続開始を知った日の翌日から原則10か月以内に申告と納税。3か月の相続放棄、4か月の準確定申告は別に進めます。

ステップ1|申告期限と法定相続人・基礎控除を確認する

申告と納税は原則10か月以内

相続税の申告と納税は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内です。通常は死亡日の翌日から数えます。期限日が土曜日、日曜日、祝日などに当たる場合は、休日明けの日が期限になります。

死亡時の住所が日本国内にある場合、提出先は、亡くなった人の住所地を所轄する税務署です。死亡時に国外に住んでいた場合は、提出先を税務署へ確認してください。

申告期限と納期限は同じです。相続人等は、期限までに納付できるかも早めに確認しましょう。詳しくは、国税庁の相続税の申告と納税で確認できます。

法定相続人の数は戸籍で確定する

法定相続人は、亡くなった人の出生から死亡までの戸籍で確認します。配偶者、子、代襲相続人などを調べてください。子やその代襲相続人がいない場合は、父母・祖父母などの直系尊属が対象です。亡くなった人に近い世代が優先されます。子やその代襲相続人も直系尊属もいない場合は、兄弟姉妹、亡くなった兄弟姉妹の子が相続人になることがあります。

基礎控除の法定相続人の数は、相続放棄がなかったものとして数えます。養子を含められる人数には制限があります。戸籍の確認方法は、相続の戸籍集めと法定相続情報一覧図を参照してください。

最初に基礎控除額を計算する

相続などで財産を取得した人の課税価格を合計し、基礎控除額を超えると、原則として申告が必要です。基礎控除額は次の式で計算します。

3,000万円+600万円×法定相続人の数

法定相続人の数基礎控除額家族構成の例
1人3,600万円配偶者のみ、または子1人のみ
2人4,200万円配偶者と子1人
3人4,800万円配偶者と子2人
4人5,400万円配偶者と子3人

正味の遺産額が基礎控除額以下なら、通常は申告・納税が不要です。基本式は、国税庁の相続税の申告が必要となる場合でも確認できます。

最初に比べるのは、小規模宅地等の特例を使う前の金額と基礎控除です。特例によって税額がゼロになる場合は、申告が必要なことがあります。ステップ4で、申告を省略できる場合と、申告して特例を受ける場合を確認してください。

戸籍を集める間に、相続を知った日、申告・納税の期限、所轄税務署を家族のメモへ記録してください。相続放棄の有無と、税法上の法定相続人の数え方は、別に確認します。

ここまでできたら次へ:法定相続人の数と基礎控除、申告・納税の期限、提出先が記録された。不明な相続人や養子の数え方は確認先が決まった。

ステップ2|死亡日現在の財産と資料を集める

財産一覧は死亡日現在で作る

財産は、原則として亡くなった時点の価格で評価します。相続登記や預金解約をした日の価格とは区別してください。通帳、残高証明書、証券会社の明細、固定資産税納税通知書、保険証券、確定申告書などを集め、財産と債務を一覧にしましょう。

区分主な財産・費用確認資料
現金・預貯金普通預金、定期預金、現金通帳、死亡日現在の残高証明書
不動産自宅、土地、賃貸物件、共有持分登記事項証明書、評価証明書、路線価図
有価証券上場株式、投資信託、債券、非上場株式証券会社の残高証明書、配当通知
みなし相続財産死亡保険金、死亡退職金支払通知書、保険契約内容
その他自動車、貴金属、貸付金、著作権など査定書、契約書、帳簿
債務・葬式費用借入金、未払税金、一定の葬式費用契約書、請求書、領収書
生前贈与加算対象となる贈与財産贈与契約書、通帳、贈与税申告書

預金は名義に加え、入金の経緯と管理状況も調べてください。家族名義でも、実際には親のお金で管理していた預金は「名義預金」として相続財産に含まれることがあります。親名義の口座でも、家族固有の資金だと証明できる場合があります。

死亡保険金・未収金・国外財産も調べる

現金や不動産のほか、死亡保険金や死亡退職金の一部、親が他人へ貸したお金、未収家賃、還付金、家庭用財産なども調べてください。国外財産やデジタル資産も、条件によって課税対象になります。

  • 銀行・信用金庫・ネット銀行・ゆうちょ銀行の残高
  • 証券口座、従業員持株会、配当金
  • 自宅以外の土地、私道持分、山林、農地
  • 賃貸不動産の敷金・保証金や未収家賃
  • 自動車、貴金属、骨董品、ゴルフ会員権
  • 死亡保険金、勤務先からの死亡退職金
  • 家族名義で管理していた親のお金

不動産の名義と範囲を調べる方法は、相続登記の必要書類と3年期限も参照してください。

申告準備で必要となる書類の全体

申告準備で集める主な書類

  • 亡くなった人と相続人の戸籍、法定相続情報一覧図
  • 遺言書または遺産分割協議書、相続人の印鑑証明書
  • 預貯金・証券の死亡日現在の残高証明書
  • 不動産の登記事項証明書、固定資産税評価証明書、地積測量図など
  • 生命保険金・死亡退職金の支払通知書
  • 借入金、未払税金、医療費の請求書や残高証明
  • 葬式費用の領収書と支払記録
  • 過去の贈与契約書、贈与税申告書、通帳
  • 相続人ごとの本人確認・マイナンバー関係書類
  • 特例の要件を証明する居住・事業関係書類

必要書類は、財産と使う特例によって異なります。国税庁の相続税の申告のために必要な準備と、最新年分の申告の手引を確認してください。

資料請求・確認先依頼時に伝えること
死亡日現在の預金・証券残高各金融機関・証券会社死亡日、口座、相続人としての請求資格。残高と未収利息等の資料
不動産の登記・評価資料法務局、所在市区町村、国税庁の路線価図所在・地番・家屋番号、相続開始年。登記用と税評価用の資料の違い
保険金・死亡退職金保険会社・勤務先契約関係、保険料負担者、受取人、支払額と時期
債務・未払費用・葬式費用借入先・医療機関・葬儀社等死亡時の残額、支払者・支払日・目的が分かる資料
過去の贈与資料相続人、自宅資料、関与した税理士贈与日・受贈者・課税方式・申告書控え

一覧に「評価額」「根拠資料」「未確認」の欄を設けてください。資料が足りない項目は、未確認として残します。各機関へ資料を請求する前に、必要な戸籍や一覧図、請求者の本人確認、手数料、発行日数を問い合わせましょう。

ここまでできたら次へ:資産・債務・葬式費用・贈与が一覧になり、資料の取得先と不足分が分かった。死亡日以外の残高や名義だけで判断していない。

ステップ3|相続税の評価と加算・控除を確認する

土地は路線価・建物は固定資産税評価額が基本

宅地は、路線価がある地域では路線価方式、ない地域では倍率方式で評価します。土地の形状、接道、奥行き、借地権などによる補正が必要になることがあります。家屋は、原則として固定資産税評価額を使います。売却価格や購入価格とは区別してください。

上場株式は、死亡日の終値と、死亡月・前月・前々月の月平均額を比べる方法があります。評価方法は、国税庁の土地家屋の評価や財産評価の案内で確認してください。土地の評価によって基礎控除を上回るかどうかが変わる場合は、税理士へ相談しましょう。

生命保険金には法定相続人1人500万円の非課税枠がある

亡くなった人が保険料を負担していた死亡保険金は、相続税では「みなし相続財産」として扱われます。受取人が相続人である場合、相続人全員が受け取った保険金について、次の非課税限度額があります。

500万円×法定相続人の数

法定相続人が3人なら、非課税限度額は1,500万円です。限度額の計算では、相続を放棄した人も法定相続人の数に含めます。

この非課税枠は、相続人が受け取る死亡保険金に使えます。相続を放棄した人や相続権を失った人、相続人以外の人が受け取る死亡保険金は対象外です。

保険料を負担した人、被保険者、受取人の組み合わせによって、所得税や贈与税の対象になる場合もあります。詳細は、国税庁の相続税の課税対象になる死亡保険金を確認してください。

借金と一定の葬式費用は財産から差し引ける

死亡時に確実に存在した借入金、未払医療費、未払税金などは、一定の条件で相続財産から差し引けます。葬式費用では、通夜・告別式、火葬、埋葬、遺体の搬送など、控除できる範囲を確認してください。

香典返し、墓地・墓石の購入、初七日など法要の費用は、葬式費用の控除対象外です。

領収書が出ない支払いをした人は、支払日、相手、目的、金額をメモしておきましょう。

相続放棄を検討するほど借金が多い場合は、税額計算より先に相続放棄の3か月期限を確認してください。

生前贈与・相続時精算課税の確認

生前贈与は相続財産へ加算される場合がある

親から生前に贈与を受けていた場合、その一部を相続税の課税価格へ加算することがあります。贈与を受けた時期と、親の死亡日を確認してください。

2026年中に亡くなった場合は「3年以内」

死亡日が2026年12月31日までなら、暦年課税による贈与の加算対象期間は、相続開始前3年以内です。2026年の相続から過去7年分へ直ちに広がるのではなく、次の時期から段階的に変わります。

死亡日が2027年1月1日から2030年12月31日までなら、2024年1月1日から死亡日までが加算対象です。2031年1月1日以後は、相続開始前7年以内となります。相続開始前3年以内を超える部分は、贈与を受けた人ごとに合計100万円まで加算対象から除かれます。加算対象になる人にも条件があります。贈与日、相続開始日、財産を取得した人を、税務署または税理士へ伝えて確認してください。

相続時精算課税を選んでいた場合は、別の計算になります。毎年110万円以下の贈与でも、選んだ課税方式と贈与の時期を確認してください。過去の贈与契約書、振込記録、贈与税申告書を集め、誰がいついくら受け取ったか整理しましょう。

不動産の売却査定、相続登記の課税価格、相続税評価額は、用途が違います。資料に使い道を記し、土地の相続税評価には、その評価方法に合う資料を使ってください。面積・権利・共有持分が不明な場合や、評価によって基礎控除を上回るかどうかが変わる場合は、税理士へ相談しましょう。

ここまでできたら次へ:相続税の方法で評価し、保険金等の非課税、債務・葬式費用、贈与加算を確認した。評価が未確定の項目は相談が必要と分かる状態にした。

ステップ4|申告が要るか特例を含めて判定する

財産と債務を基礎控除と比べる計算例

項目例示金額
預貯金・株式2,500万円
土地・建物の相続税評価額2,300万円
課税対象となる保険金など300万円
財産等の合計5,100万円
債務・葬式費用▲300万円
正味の遺産額の概算4,800万円
法定相続人2人の基礎控除4,200万円
基礎控除を超える概算額600万円

この例では基礎控除を超えるため、申告の検討が必要です。税額は、相続税の総額を法定相続分で仮計算し、実際の取得割合や税額控除を反映して求めます。600万円へそのまま税率を掛ける計算とは異なります。この表は申告要否を確認する例で、納税額を確定するものではありません。

税額軽減や宅地の特例を受けるには申告が必要

配偶者が取得した正味の遺産額が1億6,000万円まで、または法定相続分相当額までなら、配偶者の税額軽減によって配偶者の相続税がかからない仕組みがあります。この軽減で納税額がゼロになる場合も、原則として申告書の提出が必要です。

「小規模宅地等の特例」は、親の居住用・事業用など一定の宅地の評価額を減らす制度です。取得者、居住・事業の継続、面積、申告期限までの分割などの要件があります。適用を受けるには、特例によって課税価格が基礎控除以下になる場合も申告が必要です。特例を使う前の金額が基礎控除を超えるなら、早めに専門家へ確認してください。

特例を使わずに基礎控除以下なら、通常は申告不要です。資料と計算表は保管してください。基礎控除を超える、特例を使って下回る、評価や加算が未確定という場合は、申告準備を進めながら税務署または税理士へ相談しましょう。

国税庁の相続税案内から、申告要否判定コーナー、申告のしかた、チェックシートを開けます。判定結果は概算の検討資料です。申告書の提出は、別に行ってください。

特例を使う場合は、配偶者の税額軽減と小規模宅地等の特例の要件・添付書類を確認してください。親の自宅を誰が取得するか、申告期限までの分割・居住・保有などの条件を調べましょう。

申告要否の相談メモ(参考例)
相続開始日/知った日:__ 期限:__
法定相続人の数:__人 基礎控除:__万円
特例適用前の課税価格合計:__万円/未評価あり
検討する特例:__ 取得者・居住等の事情:__
不足資料:__ 確認したい項目:__

ここまでできたら次へ:申告不要の根拠を記録した、または申告・特例の準備へ進むと決めた。判定未了なら相談日と不足資料が決まった。

ステップ5|公式申告書を用意して提出・納税する

遺産分割が終わらなくても10か月期限は延びない

遺産分割協議がまとまらなくても、原則として申告期限は延びません。未分割のまま法定相続分に基づいて申告・納税し、分割が決まった後に、修正申告や更正の請求などを行う場合があります。

未分割の場合は、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を当初の申告で使えないことがあります。後日の適用に向けて、「申告期限後3年以内の分割見込書」などを期限内の申告へ添付する手続きがあります。協議書を作る段階では、遺産分割協議書の作り方も確認してください。

相続開始年に合う申告書と明細を選ぶ

国税庁の公式申告書・申告のしかたから、相続開始日に対応する年分の様式を開いてください。2026年の相続は令和8年分を確認します。財産の種類、債務・費用、使う特例に応じて、第1表と必要な明細・添付書類をそろえましょう。

  1. 相続人ごとの取得財産、評価、贈与加算、控除と税額を照合する。
  2. 使う特例の明細・分割の資料・本人確認関係資料を現行チェックシートで確認する。
  3. 共同で出す場合も各人の税額・納税方法・連絡先を確認する。
  4. 紙または対応するe-Taxソフト等で提出し、控え・添付・受付情報を保存する。
  5. 税額がある人は期限までに納付し、その記録を保存する。

紙の申告書は、所轄税務署への持参、郵便・信書便、時間外収受箱などで提出できます。e-Taxでは、申告データ、電子署名、添付書類の送信方法を確認してください。税理士へ依頼する場合は、作成・代理提出・納税確認のどこまでを頼むか決めましょう。家族の連絡担当と、各人の税務代理をする権限は、別に確認します。

添付資料を原本で出すか、写しでよいかは、公式手引で確認してください。返却を希望する資料は、提出前に税務署へ扱いを聞き、手元に控えを残しましょう。税の納付とは別に、証明書代、郵送費、税理士報酬などがかかる場合があります。金額は、各取得先・依頼先へ確認します。

ここまでできたら次へ:必要な申告書と添付を提出した。税額がある人は納税を済ませた、または期限内の延納・物納等の正式な申請と確認に進んだ。

ステップ6|受付情報と納付を確認し資料を保存する

電子申告は、送信したデータと受信通知を保管してください。紙申告は、控えと送付・持参の記録を残します。宛先、送信エラー、添付漏れを確認し、納付額・納付日・対象者を申告書と照合しましょう。申告の受付と、納税の完了は別に確認します。

税務署から不足資料や内容確認の連絡が来たら、対象者、税目、年分、担当、必要資料、返答期限を記録してください。分からない点は、案内の書面と控えを手元に置いて問い合わせます。誤りが分かった場合は、追加書類、修正申告、更正の請求など、必要な対応を確認しましょう。

申告不要と判断した場合も、財産一覧、評価の根拠、相続人の数、特例を使う前の金額が基礎控除以下となる計算を保管してください。「お尋ね」への回答と申告書の提出は、別の対応です。保存期限や原本を残す範囲は、税理士・税務署へ確認しましょう。後日、財産や贈与が見つかったら再判定します。

よくある質問と個別条件の確認

基礎控除以下なら税務署への連絡は必要ですか

特例を使う前の課税価格の合計額が基礎控除以下なら、通常は申告書の提出が不要です。税務署から「相続税についてのお尋ね」が届いた場合は、財産と計算結果を確認して回答してください。判断に使った資料は、申告しない場合も保管します。

相続登記をすれば相続税の申告も終わりますか

相続登記を終えても、相続税の申告の要否は別に確認してください。相続登記は法務局で不動産の名義を変える手続き、相続税申告は税務署へ税額を申告する手続きです。期限、提出先、評価方法が異なり、登記が未了でも相続税の10か月期限は進みます。

申告期限までに現金で納付できない場合はどうしますか

資金不足が見込まれたら、早めに税務署または税理士へ相談してください。相続税は、金銭で一括納付するのが原則です。一定の要件で延納、さらに延納でも困難な場合に物納が認められる制度があります。申告期限までの申請と審査が必要です。

制度内容の確認日:2026年8月29日。基礎控除、生前贈与の加算対象期間、配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例は、相続開始日と家族・財産の状況によって扱いが変わります。申告要否を判断する前に、相続開始日に対応する国税庁の案内を確認してください。

ここまでできたら次へ:申告の受付情報と納付記録を確認した。不足照会へ対応し、申告不要の場合も判断資料を保存した。未分割・後日の財産発見等で再確認する担当と予定が決まった。

申告手順・公式様式・特例の追加確認日:2026年10月5日。相続開始日に応じる年分を使い、全国共通の期限と個別の評価・特例判断を分けて確認します。

申告期限・提出先と、死亡保険金・葬式費用の条件を、2026年10月9日に公式資料で確認しました。

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