親の転居では、介護保険の資格・認定、ケアプラン、事業所の契約をそれぞれ引き継ぎます。別の市区町村へ移って認定を引き継ぐ場合は、原則として新しい介護保険の資格取得日から14日以内に申請してください。
施設入所の住所地特例や地域密着型サービスには例外があります。次の6段階を、引越し前から新居の初回サービス・請求確認まで使ってください。転居日が迫っている場合は、まず転居前後の自治体の介護保険窓口と、現在のケアマネジャーへ連絡します。
ステップ1|転居先と介護保険の保険者を決める
最初に、転居予定日、住民票を移す先、一般住宅か施設かを書き出してください。現在の介護保険証で、介護保険を運営する市区町村(保険者)の名前も調べます。短期の帰省・入院・ショートステイなのか、生活の本拠を移す転居なのかを、新旧の自治体と入居先へ伝えてください。住民票の扱いは、介護サービスの都合だけで決めず、窓口へ確認します。
| 転居の形 | 資格・認定の確認 | サービスで確認すること |
|---|---|---|
| 同じ市区町村内の住宅へ | 通常は保険者は同じ。住所変更・証書発行の扱いを聞く | 対応地域、送迎範囲、訪問経路、用具の運搬 |
| 別の市区町村の一般住宅へ | 通常は新自治体の資格・認定引継ぎが必要 | 新しいケアプラン、事業所契約と開始日 |
| 市外の住所地特例対象施設へ | 住民票を移しても元の保険者が続く場合 | 施設サービスと在宅契約の終了・継続、届出先 |
| 住所地特例対象施設から一般住宅へ | 同じ市内の転居でも保険者が変わることがある | 資格取得と認定引継ぎを見落とさず再確認 |
住所地特例は、他市町村の対象施設へ入所・入居し、そこへ住所を移す場合などに、元の市町村の被保険者として扱う制度です。保険料、認定、給付をどの自治体が扱うかも変わります。横浜市の対象施設案内は、介護保険施設、有料老人ホーム等を挙げ、グループホームや地域密着型施設は対象外としています。サービス付き高齢者向け住宅も全件同じではなく、有料老人ホームに該当するサービスの提供など条件があります。入居先へ正式な施設種別と適用を確認してください。
65歳以上と、40~64歳の医療保険加入者では、介護認定の条件が異なります。40~64歳は、16の特定疾病が介護の原因となっていることが条件です。転居後も、その条件に沿って確認してください。認定がなければ初回認定の申請から相談します。
完了の目安:転居の形、資格が変わる日、住所地特例の有無と保険者を確認した。
ステップ2|転出前の証明・認定・支援資料を用意する
転出前に、旧自治体の介護保険担当と現在のケアマネジャーへ、新住所、移動日、次のサービス開始希望日を伝えてください。認定更新の時期と重なる場合や、認定・区分変更の申請中の場合は、その状況も伝えます。新旧のどちらの自治体が結果を扱うか、調査場所や主治医をどう変更するか、先に相談してください。
| 資料 | 取得・準備先 | 確認すること |
|---|---|---|
| 介護保険証・負担割合証、認定通知 | 本人の保管書類/旧保険者 | 認定区分、有効期間、保険者番号・被保険者番号 |
| 介護保険受給資格証明書等 | 旧自治体の介護保険窓口 | 交付するか、情報連携で添付省略できるか |
| 転入申請様式、本人・代理の資料 | 新自治体の公式サイト・窓口、本人・代理人 | 認定引継ぎの欄、番号確認、委任状、提出方法 |
| 現行ケアプラン・利用票・経過 | 現在のケアマネジャー・サービス事業所 | 本人の同意を確認した共有先、直近の支援と契約 |
| 主治医・薬・医療的支援の資料 | 主治医・薬局・病院と本人の控え | 新しい通院先、訪問看護、受診・処方の空白 |
| 貸与用具・購入・住宅改修の履歴 | 事業者、本人の書類、旧保険者 | 返却・運搬、利用残額、未申請・審査中の給付 |
受給資格証明書は、以前の認定内容を新自治体で引き継ぐための資料です。小平市の転出・転入案内には、マイナポータルで転出届をした場合は証明書を発行せず、転入先で添付を省略できることが示されています。証明書の添付を省略できる場合も、認定を引き継ぐ申請は別に必要です。旧自治体で証明書が出なかったときは、新自治体へ情報連携と申請方法を聞いてください。
保険証などを返却するときは、番号と有効期間が分かる控えを残してください。返却先と、当面の資格確認方法も聞きます。旧事業所の契約を終えたり、用具を回収してもらったりする前に、新居で代わりの支援が始まる日を確認してください。
完了の目安:証明書の交付・省略、認定と給付履歴、引継ぎ資料を確認した。
ステップ3|転入先へ資格と認定引継ぎの申請を出す
保険者が変わり、以前の要介護・要支援認定を引き継ぐ場合は、新しい介護保険の資格を取得した日から14日以内に申請します。一般住宅への市外転入では、通常、転入日が資格取得日です。届出書を書いた日や窓口へ転入届を出した日とは区別して、申請期限を確認してください。
介護保険法第36条は、一定の条件で認定審査会の審査・判定を経ず、前の認定内容に即して認定できる仕組みを定めています。14日以内という期限は、認定を引き継ぐ申請の期限です。ケアプランとサービスの契約は、別に手続きを進めます。休日や郵送の受理、不足書類の扱いは、転居前に新自治体へ聞いてください。
- 住民票の転入と介護保険の資格・住所手続きを確認する。窓口が別なら介護保険担当にも回り、前住所地の認定を受けていたことを伝える。
- 新自治体の要介護・要支援認定申請書や転入継続用書類を入手し、以前の保険者・認定区分・家族連絡先を記入する。交付された受給資格証明書を添付するか、省略と情報照会の方法を確認する。
- 本人確認・番号確認、40~64歳の医療保険資格、家族・代理人の委任を保険者の案内に従って用意し、認められた窓口・郵送・電子申請で提出する。
- 受付日、適用予定日、不足資料、証書の送付先を記録する。電子の住民異動だけで介護の申請も終わったかは、受付窓口へ別に確認する。
申請書は、手続き先の自治体が指定する様式を使ってください。公式様式の例は、大阪市の認定申請書・記入例、横浜市の資格・住所変更・住所地特例の様式一覧です。提出は親の新旧保険者の指定用紙で行います。家族が提出できる範囲、本人が署名できない場合、原本や確認書類の返却は窓口へ先に相談してください。
完了の目安:資格と認定引継ぎの受付日、適用予定、不足の対応先を記録した。
ステップ4|ケアプランとサービスを切れ目なく引き継ぐ
新居でサービスを始めるために、訪問・通所の対応地域、送迎、事業所の空き、用具の貸与契約を確認してください。認定区分の引継ぎとは別の準備です。新しいケアマネジャーや地域包括支援センターと、転居初日から必要な介助を一日ごとに整理します。要支援では、指定介護予防支援事業所へ直接依頼できる場合もあります。総合事業のみを使う場合は計画の扱いが違うため、相談先を確認してください。
ケアプランを依頼する事業所が変わる場合は、新しい事業所との契約と、計画作成を依頼する届出が必要かを確認してください。届出の名称は「居宅(介護予防)サービス計画作成依頼・変更」などです。大阪市の届出案内と様式は、サービス開始日までの提出などを示しています。提出期限と、誰が届出を代行できるかは、新保険者へ確認してください。大阪市の日程をそのまま他の自治体へ当てはめないようにします。施設内の計画を使い、在宅用の届出が不要な施設もあるため、入居先の担当者へ聞いてください。
地域密着型サービスは、住民・保険者と事業所指定の条件を別に確認します。以前の地域密着型通所や小規模多機能を続けたい場合は、新保険者と事業所へ、転居後も使えるかを先に聞いてください。他市の事業所の利用には、自治体の同意・指定等が必要なケースがあります。転入後の利用条件を設ける自治体もあるため、その条件も確認します。
住所地特例対象者には、施設のある自治体の地域密着型通所介護など、一定のサービスを使える仕組みがあります。松戸市の案内は、対象となるサービスと、グループホーム等の対象外を分けています。使いたいサービスが対象になるかは、施設・保険者・施設所在地の自治体へ確認してください。住所地特例で使える地域密着型サービスには、種類の制限があります。
次は家族の作業メモの参考例です。申請書の代わりにはなりません。
旧担当の最終日/新担当の開始日: 旧サービスの最終利用/新サービスの初回: 転居当日の食事・排泄・移動・見守り: 用具の回収・運搬・新居への納品: 地域密着型の利用可否・必要手続き: 計画作成依頼届の提出担当・受付日:
貸与ベッドを新居へ運ぶ前に、貸与事業者へ運搬、再設置、対応地域、契約終了の扱いを聞いてください。新居に手すり等を付ける場合は、新保険者へ住所と住宅改修の利用履歴を伝え、事前申請を確認します。以前の住居で受けた承認を、そのまま使うことは避けてください。
完了の目安:新担当とサービス開始日、必要な届出・地域密着型の利用条件を確認した。
ステップ5|新しい証書と不足照会・費用を確認する
新しい保険証等が届いたら、保険者、被保険者番号、住所、認定区分、有効期間、負担割合と適用時期を確認してください。認定期間は、転入先の通知に書かれた日付を使います。以前と終了日が変わっている場合もあるためです。住所地特例なら、保険者が以前の自治体のままになっているかも照合します。
情報連携や旧自治体への照会が止まっている場合や、不足資料の連絡が来た場合は、旧保険者、番号、申請受付日を窓口へ伝えてください。何を誰が追加するかを聞き、今の引継ぎ申請を補う方法を相談します。二つの自治体へ同じ新規申請を重ねる前に確認し、書類の控え、追加提出日、担当課を記録してください。
14日を過ぎた場合、旧認定が切れていた場合、申請中に転居した場合は、直ちに新旧の保険者へ連絡してください。新規申請の要否、認定開始日、転居後に使ったサービスの費用、結果が出るまで使う暫定プランを確認します。引継ぎや未申請期間の給付を受けられるかは、この確認に沿って判断してください。
必要な介護を続けるために、ケアマネジャーと保険者へ、生活に欠かせない支援と支払見込みを相談してください。家族の判断で一斉にサービスを止めることは避けます。いったん全額負担になる期間、保険対象期間、食費・居住費等の保険外費用を分け、領収書を保管してください。更新忘れの対応は認定期限と費用の確認手順も参照できます。
完了の目安:新しい証書の記載と不足対応、未申請・結果待ちの費用が分かった。
ステップ6|実際の利用と請求・次の更新を確認する
新居での初回訪問・通所・用具の設置が済んだら、予定どおり利用できたかを確認してください。送迎場所、緊急連絡先、利用票、費用見込みが本人・家族に伝わっているかも確かめます。新旧の事業所には、未払分、最終請求月、解約や返却の完了を尋ねてください。両方の契約が残っていれば、続いている契約を一覧にします。
最初の請求書は、利用日、認定の適用日、負担割合、事業所名を利用票と比べてください。自費分の精算や、いったん払った分を後から受け取る償還払いがある場合は、保険者への申請、決定通知、入金まで確認します。介護保険料の精算と、介護サービスの利用料は別の支払いです。新旧自治体からの納付・還付通知も、それぞれ確認してください。
負担限度額認定、高額介護サービス費、自治体独自の助成等を利用していた場合は、新保険者へ、別の申請や振込口座の登録が必要かを聞いてください。認定の引継ぎとは別に、各助成の継続を確認します。金額、所得の判定、提出書類は、新自治体の案内に沿って調べてください。
最後に、家族の予定表や連絡先一覧を更新してください。認定終了日、更新受付の開始時期、証書の保管場所、新担当と家族の連絡先を記録します。予定していた支援が始まらない、保険証が届かない、請求が想定と違う場合は、該当する担当先へ記録を示して問い合わせてください。
| 確認対象 | 完了とする記録 | 残った場合の相談先 |
|---|---|---|
| 資格・認定 | 新しい証書と適用期間/住所地特例の確認 | 新旧自治体の介護保険担当 |
| 計画・サービス | 担当開始、必要な届出、初回利用・用具設置 | 新担当、地域包括支援センター、事業所 |
| 支払・精算 | 利用票と請求、給付決定・必要な入金、旧契約の終了 | 保険者の給付担当、各請求事業者 |
完了の目安:初回サービス・請求と必要な精算を確認し、旧契約と次回更新を整理した。
今回の手順・公式様式の確認日:2026年10月5日。旧本文に記載された確認日も残しています。申請書、本人確認、代理・原本返却、受付方法、処理日数は親の保険者の現行案内を確認してください。作業メモと完了の目安は当サイトの提案です。
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